ジュリアン・ムーアをオスカーに導いた『アリスのままで』監督、ALSのため逝去
などの脚本・監督を手掛けてきた。
2011年、本作の企画立ち上げの後にALSと診断されてからも、懸命に製作に取り組み、現場ではi-Padを使ってスタッフやキャストへの指示を出しながら撮影を行っていたという。本作は、若年性アルツハイマー病を患うアリスを自分自身に置き換えながら描いた渾身作であり、ジュリアンもオスカーの受賞スピーチで、授賞式直前に急きょ入院した監督について言及していた。
配給会社のソニークラシックの共同経営者マイケル・ベーカー、トム・バーナード両氏は、「たぐいまれな才能を持つ彼と共に働き、彼を知る全ての人にとって、大いなる喪失だ」とコメント。
また、公私にわたるパートナーであったウェストモアランド監督は「非常にショックを受けている。リッチと私はソウルメイトであり、共同製作者であり、親友であり、私の人生でもあった」と語り、「この4年間、彼のALSとの闘いを見守り、私だけではなく、彼を知る全ての人がその品位と勇気に刺激を受けた。この苦しいときの中、『アリスのままで』を世界に送り出す機会を得たことは、安らぎでもあった。彼はこの映画に全身全霊をかけて打ち込み、こんなにもたくさんの人々を感動させたことは彼にとって喜びだったと思う」