くらし情報『【おいしい映画】どら焼きの“あん”が教えてくれる、人生で大切なこと』

【おいしい映画】どら焼きの“あん”が教えてくれる、人生で大切なこと

映画『あん』は全編を通して、「本質を見る」、「声を聴く」ことを訴えているように思います。

何が本当に大切なのか。私たちが本当に見るべきものはなんなのか。

千太郎が心に隠した思いや、ワカナが小さな胸に抱える寂しさと孤独。そして、ハンセン病によって自分ではどうすることもできず、時代に、世間に、人生を奪われてしまった徳江の思い。

どら焼きの生地に挟まれて、表からは隠れて見えないあんは、誰もが傷ついた心をどうにか支えながら、それでも日々を生きている“私達”なのかもしれない、と思わずにはいられません。

私達は、人に物に、人生に、ちゃんと耳を傾けているのだろうか。『あん』は私達に静かにそっとそう問いかけてくる、そんな映画。
『あん』を観終わったら、ゆっくりと、じっくりと、どら焼きを味わってみましょう。そこには「あなた」の、そして「誰か」の人生の味がするかもしれません。

(Umi)

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