くらし情報『【シネマ羅針盤】境界を超えるヒロイン像…『ルーム』『ボーダーライン』』

2016年4月10日 07:00

【シネマ羅針盤】境界を超えるヒロイン像…『ルーム』『ボーダーライン』

境界を一歩踏み出す主人公、そして見るもの、触れるものすべてが初めてで新鮮に驚く息子の姿が、そっと背中を押してくれるはずだ。

メキシコ国境を超えて、麻薬戦争の渦に巻き込まれる女性捜査官の葛藤を描き、アカデミー賞で3部門にノミネートされた<a href="http://www.cinemacafe.net/special/6672/recent/">『ボーダーライン』</a>も力強い一作。サスペンスアクションとして超一級であると同時に、麻薬戦争の現実や手荒な超法規的な捜査を目の当たりにし、善悪の境界で揺れ動く主人公の葛藤をエモーショナルに捉えている。『プラダを着た悪魔』<a href="http://www.cinemacafe.net/special/6145/recent/">『イントゥ・ザ・ウッド』</a>のエミリー・ブラントが披露する体当たり演技も必見だ。

原題は「暗殺者」を意味する“Sicario”だが、実は二転三転するストーリー展開のかなり核心部分を突いており、興ざめと言えば興ざめかも。国境、善悪、生死、男女、真偽といった境界を総合的に意味した『ボーダーライン』こそ、この映画の本質を捉えた理想的な邦題といえる。

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