【シネマモード】『ニュースの真相』監督が語る、アメリカのジャーナリズム
伝える者の気持ちをダイレクトに語るということは、報道番組ではできないこと。映画ならではの表現ですね。監督が目指したものもそれだったのでしょうか。
「まさにそうです!まず、最初に私が目指したゴールは、メアリーとダンのストーリーをなるべく正直に、誠実に正確に伝えるということ。彼らの旅路というものをしっかり伝えるということでした。私自身、ジャーナリズムというのは非常に気高い仕事だと思っているんです。非常にハードワークで、あまりお給料も良くない。特に最近はあらゆるものが大企業化していったり、政府が圧力を加えたりすることによって、ジャーナリストが何かを伝えるということがどんどん危険になっていると思うんです。
だから、尚のこと彼らに尊敬の念を抱いているんです。真実を伝えるということこそ本当の偉大なジャーナリズム。ジャーナリストは、真実を伝えるために危険をいとわない、非常に高貴な仕事をしている人たちだと思っています」。
――今も、リスクを承知で真実を追おうとする健全なジャーナリズムは、アメリカに存在すると思いますか?
「そう信じています。ただ、ストーリーを、ニュースを伝えるのは難しくなっているし、真実を伝えようとするレポーターたちが、ネットワークや周囲のサポートを得にくくなっているとは思います。