ベルリン国際映画祭銀熊賞!アキ・カウリスマキ監督最新作『希望のかなた』12月公開へ
本作でベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞したカウリスマキ監督は、前作『ル・アーブルの靴みがき』で“港町三部作”と名付けたシリーズ名を自ら“難民三部作”に変え、いまや全世界で火急の課題となった難民問題を再び取り上げている。
カウリスマキ監督は、港町三部作を撮ろうと思った訳について「私がとにかく怠け者だから、何かを作るためには三部作という設定が必要だったんだ」と答え、「でも港町三部作は突然、難民三部作になった。三部作の名前はもう港町ではなく、難民三部作だ。3本目はハッピーなコメディーになるといいんだが」とコメント。また、観客ではなくて世界を変えたかったと話す監督だが、「フィンランドに3万人の若いイラク人が突然押しよせてきたとき、多くのフィンランド人が60年前のように攻めこまれていると言いだした。新しい車とかワックスとかガソリンが、奴らに盗まれると言うんだ。自分の国の人間が、こんな態度をとるのは見たくなかった。ジャン・ルノワールは『大いなる幻影』で第二次世界大戦を止めようとした。
私にそれができなかったのは、ただの失敗だよ。映画にそんな影響力はない」と言う。しかし、正直に言えば「世の中の3人くらいにはこの映画を見せて、みんな同じ人間だと分かってもらいたかった。