『幸せはシャンソニア劇場から』監督来日 映画の中で描かれたパリは実は…
(Photo:cinemacafe.net)
1936年、世界恐慌下のパリを舞台に、不況のあおりで閉館の危機にあるシャンソニア劇場に集う人々のドラマを描いた『幸せはシャンソニア劇場から』。9月の公開を前に、監督のクリストフ・バラティエが来日を果たした。7月7日(火)、日仏学院(東京・飯田橋)にて本作の試写会が開催され、上映後には監督が観客からの質問に答えた。
日本でもヒットを記録した『コーラス』以来、4年ぶりの来日となるバラティエ監督は、まず「少し前にブラジル、そしてアフリカにもこの作品を携えて行ってきました。自分が作った作品をこうしてみなさんと分かち合うことができるのは本当に嬉しいです」と笑顔で挨拶した。
続いて質疑応答がスタート。シャンソニア劇場存続の鍵を握る歌姫・ドゥースの存在、彼女の持つ曖昧さについて、監督の中での位置づけは?という質問に「人生と同じことですよ。人生は曖昧さや矛盾した感情を抱えているものです。
彼女は不道徳な関係を持っている一方で、非常に勇気があり、劇場を思うあまりに悪魔に手を差し出してしまうわけです」と説明した。そのドゥースを演じたノラ・アルネゼデールについては「彼女はフランスでも無名の存在であり、起用することはひとつの賭けでした」