シネマカフェ的海外ドラマvol.134 「プッシング・デイジー」の魅力を大分析!
と言うのも、ネッドには、死んだ“もの”に触れると、生き返らせることができるという特殊能力が。幼い頃、愛犬の死をきっかけに自らの特殊能力に気づいた彼は、その力と共に今日まで成長してきました。ちなみに、ネッドのパイが美味しいのは、彼が触れると果物や野菜たちが新鮮になり、パイの具材として美味しさを発揮するから。触れると生き返る“もの”は人間だけでなく、命ある全ての“もの”なのです。ただし、ネッドの力には続きがあり、「一度生き返らせたものに再び触れると、今度は永遠に死んでしまい、二度と蘇らせられない」、さらには「生き返らせたものに60秒以内に再び触れなければ、代わりの何かが命を奪われてしまう」という2つの難点が。なかなか複雑でいけずな設定ではありますが、この力にまつわる事情がネッドの人生を支配していきます。ネッドを演じているのは本作でエミー賞主演男優賞にもノミネートされたリー・ペイス。映画『落下の王国』で主人公を演じていた眉毛の立派な彼、と言えば熱心な映画ファンの方は思い出されるでしょう。
しょんぼりした表情がとてもよく似合うリー・ペイスが、ネッドのままならない人生を魅力たっぷりに演じています。そんなネッドがパイ屋さんの傍ら、特殊能力を使って私立探偵の男エマーソンに協力し、様々な事件を解決していくのが毎エピソードの流れ。