“にんぎょ姫”が誰も観たことのない物語へ『バブル』本編映像先行公開
というような、割とハードボイルドな内容で何かのために突き進むけれども最終的に虚無に辿り着いてしまうストーリーだったんです」とふり返っている。虚淵さんの作り上げた主人公像を、“失っていく主人公から獲得していく主人公”に変換し作り上げた。
そして、ラブストーリー要素。もう一度ラブストーリーというものを見直してほしいというオーダーを受けた佐藤さんは、「虚淵さんが仰っている、ファーストコンタクト。異種の存在が異種の存在と出逢った時に起きる現象が、初恋と一緒なのではないか、と考えました」と語っており、佐藤さんが提案した初恋とファーストコンタクトをイコールにする、という発想が現代のにんぎょ姫の物語へと進化していった。
『バブル』カラースクリプト素材/東みずたまり(ゴキンジョ) おかちぇけ(ゴキンジョ)
そして今回公開された映像は、水中で意識を失ってしまいそうなヒビキを、まるでにんぎょ姫のような姿で現れたウタが優しく寄り添う、2人が出会う美しく重要なシーンだ。
ウタが本棚で「にんぎょ姫」の本を見つけ、マコトに朗読してもらう場面は、「人間の世界に憧れているにんぎょが人間の王子様に心を奪われてしまった」