『ザ・メニュー』カリスマシェフの衣装の秘密が明らかに「まるで神父か外科医のように」
結果、スローヴィクの白い衣装は神父を彷彿とさせる立襟となり、それに倣ったキッチンスタッフのユニフォームにはホーソンの「H」が縫い込まれた。
一方、ホーソン側の人物だけでなく、料理を堪能するゲストの衣装にもこだわりを感じられる。タイラーとレストランに訪れたマーゴ(アニャ・テイラー=ジョイ)は劇中で唯一の紫色のドレスを着用し、彼女の赤毛はモダンな無彩色のセットの中でひと際目立っている。そして彼女の履くブーツは、グラマラスでセクシーなドレスと対照的に彼女の強さを表現。
彼女についてウェストコットは「マーゴの外見は、彼女が人に見てもらいたいこと、彼女が売りにしていることを表しているのです」と彼女が持つ願望を衣装に込めたと語る。
また、レストランに来ることを待ち望んでいたタイラーのスーツは、ディナーにしてはドレッシーすぎるのだが、それはこの夜に対する彼の大いなる期待を表しているという。タイラーを演じたニコラス・ホルトは「彼らの衣装はどれも美しくできていますが、それぞれの人物像を完璧に表現していて、見ていると一人一人の個性がよくわかってきます」と語る。
「私たちは映画の中でずっと同じ衣装を着ているので、それぞれの場面に完全にマッチしていなければなりませんし、一瞬で表現しなければなりません。