ピート・ドクター&宮崎駿の特別対談、ラジオ番組「鈴木敏夫のジブリ汗まみれ」で放送
そんな対談の中で、「テスト試写」についてのトークが展開された。ピクサーでは、映画が完成する前に何回もテスト試写を繰り返し、様々な人の意見を取り入れて映画を作り上げていく。ピート・ドクターが「スタジオジブリではそういう事を行いますか?」と聞くと、宮崎監督は「ないです。映画はお客さん全員が理解することは不可能です。責任を取るのは自分たちですから、そこにたまたまいた人に責任を預けるわけにはいきません」と持論を語った。
これにピート・ドクターは「僕らのやり方だとテスト試写は役に立つんです。製作途中なのでこの部分は全然響いてない、感情を感じたいのに感じられてないということを見極められるので、調整することができるんです。確かに僕も意見を聞いている時は右から左に流すこともしますが、試写では一緒に観るんです。
そうすると飽きている時や画面に観入っている時を肌で感じられるので、そのリアクションは本心だと思っています。それを観ながらなるべく多くの方に響くように調整するのが僕らの責任だと考えています」と話す。
今回2週に渡り、ラジオ番組「鈴木敏夫のジブリ汗まみれ」で対談が放送。さらにディープで白熱した濃い話を語りつくしている。