永瀬正敏主演『箱男』、“ハコの日”に超貴重写真&27年の軌跡が明らかに
『エイリアン』『グラディエーター』シリーズなどで知られる巨匠リドリー・スコットの製作会社が、40分のパイロットフィルムまで完成していたというが、実現せず。
その後もフランスでの企画開発の噂もあったが、結局映画化には至らず仕舞い。ついには世界のマーケットで安部公房原作の映像化は不可能だと囁かれるようになる。
そんな困難な状況下の中、原作権がハリウッドから戻ってくる機会を待っていた石井監督は、2013年ごろに「コギトワークス」の関友彦プロデューサーに相談を持ちかけ、今回共同で脚本を担当した、いながききよたか氏と企画開発を重ねることになる。
そして2016年3月、ついに改めて正式な原作権の許諾を得ることに。安部公房生誕100年にあたる2024年の公開というまたとないタイミングに照準を合わせ、これをラストチャンスとして声をかけたのはもちろん永瀬。
また、同じく27年前に苦い思いを共有した佐藤浩市にも依頼。佐藤が、以前永瀬と共演した『64 -ロクヨン-』の舞台挨拶で「本当はこの映画ではなく昔共演をするはずだった」という発言をしていたことから、永瀬と同じように心のどこかにずっと『箱男』が残っていたのではないかという思いに賭けた。