小林薫×尾野真千子、認知症を患う元警官と追う刑事に 特集ドラマ「憶えのない殺人」制作
事件の真犯人を必死に追いかける刑事を、「虎に翼」で語りを担当している尾野真千子が演じる。
大河ドラマ「青天を衝け」や連続テレビ小説「あさが来た」の大森美香が脚本を手掛ける。
キャストよりコメント全文
佐治英雄役/小林薫
これまで認知症の役を演じたことはありませんが、脚本や資料を読むと改めて自分の身にも起こり得ることだと実感します。専門家の先生に伺って印象的なのは、認知症の方々は周りの世界に対してごく真っ当に反応しているということ。ただ、見る・聞くなどの認知機能に問題があって、インプットされる情報が周囲の人々と違っているので、彼らの反応が奇異なものに見えてしまうようです。
なので今回、私が一生懸命に認知症を演じようとすれば、それは間違いかもしれません。主人公の佐治が「罪を犯したかもしれない」「いや、そんなはずはない」と揺らぐ姿はごく普通の人の葛藤そのものです。私はただ佐治が認知している世界をそのまま感じて、それに対して素直に反応する。
そのことだけを必死にやってみたいと考えています。
このドラマは認知症当事者の目線で描く、とても珍しい作品です。高齢の方だけでなく、若い世代にも興味を持って楽しんでもらえる作品になるよう、頑張りたいと思います。