キリンはなぜクラフトビールをつくったのか - サラリーマン醸造家の挑戦
●「ビールはどれも同じ」という声に、「新次元のビールを」
キリンはなぜクラフトビールをつくったのか - サラリーマン醸造家の挑戦
街を歩いたとき「クラフトビール」の文字を見かけることはないだろうか。作り手の顔が見えるこだわりのクラフトビールは、従来の「生ビール」のイメージを覆す存在となり、若い世代を中心に人気を集めている。このクラフトビール業界に、大手ビールメーカーであるキリンが参入したというのだ。「SPRING VALLEY BREWERY(スプリングバレーブルワリー)」と名付けられたこのプロジェクト、第1弾「496」はWEBでの予約販売のみ(※2014年9月現在)という状況に関わらず、予定していた4,000セットが4日で完売。第2弾「Willy」も3日で完売、第3弾の予約開始が待たれるという状況だ。大きく注目を集める「キリンのクラフトビール」を開発したのは、サラリーマン醸造家だったといううわさを聞きつけ、キリンビール商品開発研究所 蒲生徹さんと、デジタルマーケティング室 丹羽靖彦さんに話を伺ってきた。
○ビール、発泡酒、新ジャンル…違いがわかりにくいという声
--そもそも『クラフトビール』って何なんでしょう?
丹羽さん「マスプロダクトとは違う嗜好性・多様性を持ち、味の違いや個性、つくり手のこだわりが楽しめるようなビールとご理解ください。