くらし情報『理研、経験による脳回路の変化に関する新理論モデルを確立』

2014年10月24日 12:33

理研、経験による脳回路の変化に関する新理論モデルを確立

しかし、2つの可塑性がどう組み合わさって学習を成立させているのか、その仕組みは明らかになっていなかった。

同研究グループは、左右の眼から入力情報のうち、どちらが大脳視覚野で優先的に処理されるかが経験とともに変化する「眼優位性の可塑性」という現象に着目。近年の実験で、この現象は神経回路のつながりの強弱が先に「ヘッブ型可塑性」によって変化し、しばらくして回路全体の活性が「整調型可塑性」によって調節されることが示されている。同研究グループは、経験による脳回路の変化を明らかにするため、この「眼優位性の可塑性」を忠実に再現できる、新しい理論モデルの構築を目指した。

従来の理論モデルでは、2種類の可塑性がつりあうことで安定状態に達すると考えられてきたが、解析の結果、2種類の可塑性の時間スケールに違いがある場合にはシナプス結合が不安定になって眼優位性の可塑性を忠実に再現できないことがわかった。この問題点を克服するため、同研究グループは「ヘッブ型可塑性は短い時間スケールで、整調型可塑性はより長い時間スケールで働き、それぞれ独立に安定状態に達する」という新しい理論モデルを構築。そのモデルが、「眼優位性の可塑性」

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