2014年11月8日 08:00
鉄道トリビア (278) 隣の駅まで70km以上!? どんどん解体される信越本線
鉄道路線は起点から終点までが1つのまとまり。1本の路線について1つの路線名が与えられる。ところが、もともと1つにまとまっていたにもかかわらず、3つに分断される路線がある。JR東日本の信越本線だ。北陸新幹線が開業すると、約70kmずつ離れた3つの区間になってしまう。どうしてこうなった?
信越本線は群馬県の高崎駅を起点とし、長野駅など経由して新潟駅に至る鉄道路線だった。信州と越州を結ぶから信越本線というわけだ。高崎~直江津間は国が建設し、直江津~新潟間は北越鉄道が建設した区間を買収した。
全線開業は1907(明治40)年である。
しかし1997年、長野新幹線(北陸新幹線)が高崎駅から長野駅まで開業したとき、峠の難所として知られた横川~軽井沢間が廃止された。軽井沢~篠ノ井間も並行在来線としてJR東日本から経営分離され、しなの鉄道が発足した。これが1回目の分離である。横川駅と篠ノ井駅との間は営業キロで76.8kmも離れている。
次の分断は2015年3月14日に行われる。北陸新幹線の金沢延伸開業によって、長野~直江津間が並行在来線として経営分離されるからだ。長野~妙高高原間はしなの鉄道北しなの線、妙高高原~直江津間はえちごトキめき鉄道妙高はねうまラインとなる。