ERP実現のために避けては通れないRFP。難解なRFP作成における実例を学べる機会を見逃すな!
また、添付資料として機能一覧表や業務フローなどの資料も別に用意されるケースもあります。」と尾崎氏。
企業の基幹を担うシステムの導入となるわけだから、場合によっては億を超える案件となる。企業の情報システム担当者は「これだけの資料を用意したのだから、こちらの意に沿った提案をしてもらえるはず」と思いがちだが、ここにひとつの落とし穴が潜んでいるのだという。
「RFPを見ただけでは、各ベンダーからの提案の軸がぶれることが多いのです。機能一覧表ひとつをとってみても、お客さまの機能に対するプライオリティを把握しきれていないケースも多く、場合によってはすべて"○"と記載し『運用で回避』というパターンになることもあります」
実際には、その部分をシステム化したかった、などというケースも。もちろん、金額面においても軸がぶれてしまえば当然各社バラバラな見積となってしまい方向を修正するのが難しくなってしまう。
また、ステークホルダーによって目的意識も異なるので、経営層であれば目的やコスト面、現場サイドであればコスト度外視で課題要求……。それら相反するリクエストがじっくり煮詰められたRFPを作ることは非常に難しい。