くらし情報『1分でできる世界遺産小話 (26) 和紙が「無形文化遺産」に! 富士山などの「世界遺産」との違いってなに?』

1分でできる世界遺産小話 (26) 和紙が「無形文化遺産」に! 富士山などの「世界遺産」との違いってなに?

に基づき、芸能、伝承、儀式、祭礼、文化空間などを一覧表に記載して保護・継承していくことを目的としています。

対する世界遺産は、建造物や景観、自然の地形などを対象としています。「世界遺産条約」に基づき世界遺産リストに記載、登録し、それらの物件を人類全体のための遺産として損傷または破壊等の脅威から保護することが目的です。

無形文化は人間が伝えるものですから、価値に大小はないと考え、他の遺産との優劣はつけません。例えば昨年登録された「和食」ですが、和食がほかの国の食文化と比べて優れているということではありませんし、比較のしようがありませんよね。ですから、審査も世界遺産ほど詳細なものではありません。ただ、各国からユネスコの事務局に推薦が殺到しており、事務局がさばききれずに審議が持ち越されてしまっています。

保護について考えてみると、世界遺産は不動産ですから、原則的には「ありのままの」状態で保護されることが望まれます。
文化財であれば創建当時のままに、自然であれば手つかずの自然のままに保っていくことが良しとされるのです。それに対し、無形文化遺産は文化の担い手や環境の変化の影響を大きく受けやすく、また、時代の流れのなかで文化そのものが変容していくこともあるでしょうから、どのように保護して継承していくのかということは、ケースバイケースだと思います。

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