くらし情報『OPECの減産見送りとシェール・オイルを巡る今後』

2014年12月1日 17:51

OPECの減産見送りとシェール・オイルを巡る今後

OPECの減産見送りとシェール・オイルを巡る今後
中東などの主要な産油国12カ国が加盟するOPEC(石油輸出国機構)は11月27日の総会で、原油の生産目標を現行の日量3,000万バレルに据え置くことを決定しました。実際の生産量は既に同目標を上回っているものの、生産枠厳守の方針すら示されないなど、OPECが減産を見送ったことから原油相場は下げ足を速め、先物価格(1バレル当たり)は28日に北海ブレントで70米ドル台、WTIで66米ドル台となりました。

新興国や欧州などでの需要減の一方で、主に米国でのシェール・オイルの生産増加に伴なう供給増もあり、世界的に原油価格が低迷していることから、多くの産油国が財政的に厳しい状況に置かれているとみられています。それにもかかわらず、今回、OPECが減産を見送った背景には、たとえ減産をして、目先、原油価格を回復させても、それに伴なって米国のシェール・オイルなど、非OPECの原油生産の増加が続けばシェアを奪われることになり、結局、原油収入が減るとの危機感があります。つまり、今回の決定は、将来の販売量やシェアの確保に向け、目先の価格下落には目をつぶり、競合するシェール・オイルなどの生産増加を抑えることを狙ったものとみられています。

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