くらし情報『京大など、超伝導ゆらぎによる巨大熱磁気効果を発見』

2014年12月3日 09:02

京大など、超伝導ゆらぎによる巨大熱磁気効果を発見

は、超伝導ゆらぎの性質を調べる上で重要な物理量として知られている。ところが、通常の超伝導体では、この熱磁気効果の大きさ自体はあまり大きなものではなく、熱電変換材料としてはあまり注目されていなかった。

そこで、今回の研究では、ウラン化合物超伝導体URu2Si2の超純良試料を用い、超伝導ゆらぎに起因した熱磁気効果を精密に測定した。その結果、試料の純良性が増すほど、超伝導ゆらぎの効果は熱磁気効果に顕著にあらわれた。これは、超伝導体においてこれまで観測された実験結果と定性的に異なっている。さらに、熱磁気効果の大きさは、従来の超伝導体を良く説明するゆらぎの理論から予想される値の100万倍に達することもわかった。また、URu2Si2の超伝導では、クーパー対を形成する2つの電子が、互いの周りを右回り、または左回りのどちらか一方向に回転している新奇な超伝導状態が実現していると考えられている。このような超伝導体はカイラル超伝導体と呼ばれており、そのクーパー対は従来の超伝導体にはない新奇な幾何学的構造を持つ。
そして、このようなカイラル超伝導体では、超伝導の泡の表面を流れるペア電子によって、伝導電子が散乱される。

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