2014年12月8日 13:07
プログラミングは自分がやりたいと思っていることを実現する力 - 「Ruby」開発者のまつもとゆきひろ氏
日常のあらゆる場面でコンピューターが使われるようになったこの社会で、今後、プログラミングスキルはどのような意義を持つのだろうか。世界中のプログラマに愛されるプログラミング言語「Ruby」の開発者であり、安倍内閣IT戦略本部の有識者本部員にも選ばれている、まつもとゆきひろ氏にお話しを伺った。
○プログラミングという"自由さ"
まつもと氏がプログラミングについて語るとき、その根底にいつも流れているのは"楽しさ"である。
「私たちは普通、なにかのソフトウェアを経由してコンピューターを使っています。でもその機能は、そのソフトが提供する範囲、そのソフトを作った人が許している範囲内に限られているんです」
たとえば文章作成ソフトを使うとき、メニューに載っている機能を選ぶ他に選択肢は無い。
「仕事で求められることができればそれで良し、という考えは当然あると思いますが、自分のできることを他人に決められるのは、私はなんだか許せないんです。プログラミングができれば、制約はゼロではないにせよ、ぐっと下がります。プログラミングの楽しさというのは、自分がやりたいことを、自由にコンピューターに命令できることだと思います。