冬場の食中毒を招くノロウイルスの特徴とは - 10個のウイルスで感染も

嘔吐(おうと)や下痢などのつらい症状が現れるノロウイルス。寒い冬の季節になるとよく耳にするウイルスのひとつだが、どのような特徴があるのだろうか。ライオンのヘルスケアマイスター・山岸理恵子さんに話を伺った。
○ノロウイルスの発生時期は
近年、ニュースに取り上げられることも多いノロウイルスだが、感染しやすい時期や流行時期はあるのだろうか。
「ノロウイルスは、2002年に命名されたウイルスで、それまで一般の人にとっては、単に『おなかの風邪』として認識されることが多かったようです。1年を通じて発生していますが、秋ごろから感染報告が多くなり11月~1月ごろがピークとなります。ノロウイルスは自然界での抵抗力が強く、空気中で長く生きることができます。気温が低くなるとさらに長く生存できるようになるため、冬場に感染した患者が多くなります」。
自然界での抵抗力の強さからか、ノロウイルスは集団食中毒の原因となることも多い。気温が低くなってきた時期が、感染に注意したい季節となる。
○10~100個のウイルスで感染
では、ノロウイルスにはどのような特徴があるのだろうか。
「ノロウイルスはウイルスの中でも比較的小さく、空気中に浮遊しやすいです。