毎月分配型ファンドは、安定した収益分配をめざして運用していますが、市況悪化の影響などを受け、基準価額が値下がりしたときなどには、分配金を引き下げることがあります。分配金が引き下がると、受け取る分配金額が減ることで損をしていると感じるお客様も多いようですが、果たして「分配金の引き下げ=損」なのでしょうか。
そこで今回は、分配金を引き下げることで、ファンドにどのような効果が期待できるのか押えていただきたいと思います。
分配金は、(1)分配対象収益(利子・配当等収益、有価証券売買益、過去の収益の繰越分など)、(2)基準価額の水準、(3)運用環境(将来性)などを考慮し、総合的に判断して決定します。基準価額が値下がりしたときなどには、それぞれのファンドで定められている分配方針に基づき、分配金を引き下げることもあります。また、分配対象収益が少なければ、たとえ前回の決算日より基準価額が値上がりしていたとしても分配金を引き下げることもあります。
では、引き下げることで払い出されなかった分配金はどこにいくのでしょうか。分配金はファンドの中から支払われるため、「分配金の払い出し=運用資産の減少」となりますが、分配金を引き下げることで、払い出されなかった資金がファンドの運用資産として残ります。