ノルウェーの海を優雅に漂う船「フッティルーテン」に“中まで”迫ってみた
の文化や、ノルウェーのカニ漁師によるキングクラブ(タラバガニ)の生態のレクチャーが行われていた。
ずしりと重みのあるキングクラブを手にして、記念撮影をしている人も多かったが、「みなさんがこれからディナーで食べるカニはこうしたカニなんです」という言葉もあったからか、その日のビュッフェディナーでは、キングクラブを求める人の行列ができていた。
○船を降りて小旅行も
こうした無料のイベントのほかに、有料のツアーも用意されている。このツアーを利用して是非足を伸ばしてほしいのが、ヨーロッパ最北の岬「ノールカップ」だ(ツアー料金はひとり990ノルウェークローネ・約1万6,710円)。
ノールカップへは、トロムソからキルケネスのちょうど間に位置するホニングスヴォーグで降り、バスで30分程度走る。ツアー中、フッティルーテンはそのまま港に停泊しているので、客室に荷物を置いたまま身軽に出発できる。
夏季であれば、ホニングスヴォーグからノールカップへの路線バスがあるが、除雪車がなければ通行できない冬季はアクセスが限られてしまう。北緯71度10分21秒、東経25度47分40秒、北極点からは2,102.3kmの距離に位置する“北岬”への道のりは険しいものの、何も遮るものがない白銀の世界は、異世界に通じているような気持ちにさせられた。