2015年2月18日 08:00
欧米でインサイダー情報を狙う攻撃 - メールのパスワードを狙う単純な手口、今後は日本も
FireEyeは2月4日、「企業のインサイダー情報を狙うサイバー犯罪グループ関する記者説明会」を開催した。FireEyeが「FIN4」と名付けたサイバー犯罪グループが、医療・製薬業界などを狙っている実態をまとめたものだ。
FireEye Labsの本城 信輔氏が、FIN4の"少し変わった手口"を紹介。同社は200以上のサイバー犯罪グループを監視しており、「金融機関を狙う脅威グループ」を「FIN」と名づけて、4つ目のグループとして「FIN4」の実態を取り上げた。
FIN4の目的は、企業のメールからインサイダー情報を得ることで、ターゲットは医療・製薬業界、そしてM&Aなどのコンサルティング会社だ。
具体的にはバイオテクノロジー50%、医療用具13%、医療機器12%、医薬品製造10%となっている。多くはNYSE(ニューヨーク証券取引所)やNASDAQ(アメリカの新興企業向け株式市場)に上場しており、インサイダー情報を狙って株価での利益を狙っているものと思われる。
○FIN4の特徴は「メールの監視に特化」
FIN4は医療・製薬業界の経営幹部、弁護士、コンプライアンス担当、研究員、科学者などを狙っている。