2015年2月25日 15:29
ルネサス、28nmフラッシュマイコン向けに高速読み出し・書き換え技術を開発
ルネサス エレクトロニクスは2月25日、フラッシュメモリ内蔵マイコン(フラッシュマイコン)向けに、さらなる高速読み出し・書き換えを実現するフラッシュメモリ技術を開発したと発表した。
詳細は、2月22日から米国サンフランシスコで開催されている「国際固体素子回路会議ISSCC 2015(IEEE International Solid-State Circuits Conference 2015)」にて発表された。
セルの微細化により、メモリセルの読み出し電流は減少する。ワード線(メモリセル選択用ゲート)電圧のオーバードライブにより必要な読み出し電流を確保することもできるが、周辺トランジスタの高温下での信頼性悪化が懸念されている。今回、メモリセル電流と周辺トランジスタの信頼性の温度依存性が逆依存であることを利用し、ワード線電圧に負の温度依存性を付加することにより、周辺トランジスタの信頼性寿命を、単純なワード線オーバードライブに対して10倍以上改善し、200MHzの高速読み出しと高信頼性を両立させた。
さらに、消去速度をモニタし、消去が速い時は消去の最高電圧を抑制するよう制御することで、絶縁膜の信頼性が厳しい高温で消去ストレスを緩和する技術を開発した。