株トリビア (15) なぜ『HSBC中国製造業PMI』に注目が集まるの!?
連載コラム『株トリビア』では、「わかっているようで、実はよく知らない!?」株式用語、経済用語について、経済キャスターの鈴木ともみ氏が解説します。
○『HSBC中国製造業PMI』、先行きの景況感を示す指標として注目
今回は『HSBC中国製造業PMI』を取り上げます。
HSBC中国製造業PMIは、世界有数の金融グループHSBCホールディングスと英調査会社マークイット・エコノミクスが発表する景気指標で、中国製造業の購買担当者などへのアンケート結果を集計した数値です。
PMIは「Purchasing Manager’s Index」の略で、日本語では「購買担当者景気指数」と呼ばれています。
この数値は、製造業やサービス業に属する約400社以上の購買担当者へのアンケートや聞き取り調査から、新規受注、生産高、受注残、価格、雇用、購買数量などを集計し、その指数に一定のウエイトを掛けることによって算出されます。
製造業の購買担当者は、売り上げの動向や自社の生産計画などを見通した上で、材料や部品を調達するため、HSBC中国製造業PMIは、先行きの景況感を示す指標として注目されています。
○景況感の改善と悪化を判断する分岐点となるのが50という数値
景気が良くなると考える担当者が多いほどPMIの指数は高くなり、一方、悪くなると考える担当者が多くなれば数値は下がります。