新たな車載半導体トップシェア企業の誕生へ - NXPとFreescaleの合併は半導体業界に何をもたらすのか?
このうち10億ドルはNXPの手持ち資金で、10億ドルは新たに借り入れをする形になる予定とされる(Photo04)。買収の株式がやけに中途半端なのは、この買収によって旧Freescaleの株主が全体の1/3を超えない、つまり絶対多数はNXPの株主が保持する状況を維持するためと思われる。また新会社の社長兼CEOはNXPのCEOであるRichard Clemmerが務めることも明らかにされており、なのでここまで合併とは書いてきたが、実態はNXPによるFreescaleの買収である。
○幅広い製品ラインアップで自動車向け半導体トップシェアを獲得
さて、もう少しポートフォリオを見て見たい。まずはHPMSマーケットに関してである(Photo05)。HPMSのマーケットでは、SAM(Served Available Market)はNXPが200億ドル弱、Freescaleが250億ドル弱といったところであるが、50億ドルほどはオーバーラップしており、合併後は400億ドルほどのSAMが期待できることになるとする。また売り上げで言えば、NXPが40億ドルちょいのHPMSと10億ドル強のSTDP(Standard Product)