いまさら聞けないクラウド・IaaS入門 - サービスの種類と選び方
ホスティングサービスではある程度スペックが固定化されており、事前のシミュレーションが必須であるなど、業務内容に応じた最適なサーバー構築が難しいといえます。たとえば、メモリ使用量が多い業務のため構築時にメモリの増強を考えた場合、CPUまで一緒にランクアップしなければいけない、といったケースも多く見られます。その点、IaaSならばCPUやメモリなどを個別に細かく設定できるのです。
また、将来的なビジネス規模の拡大に合わせて、迅速かつ柔軟に対応できるのもポイントです。たとえば、Web系の中でも特にゲームやソーシャルなどは短期間でブレイクすることが多いのですが、IaaSならサーバーのスペックを増強するスケールアップが細かい単位で簡単に行えます。さらに、IaaSはわずか数分でサーバーを構築できるため、複数台のサーバーを仮想的にまとめて増やすスケールアウトも容易です。申し込みから利用開始まで数日を要するホスティングサービスでは、ここまでの手軽さとスピードは得られません。
そのほか、サービスのピークを過ぎてオーバースペックになった際など、簡単に縮小してコストが抑えられるのもIaaSならではの特徴といえるでしょう。