職場のストレスだけがうつの原因ではない! 最近増えている「新型うつ」とは
このAさんの場合は、職場以外では普通の生活を過ごすことができた上、職場に明らかな"責任"があったとも考えにくい。むしろAさんという「個人」に「会社」が振り回され、周囲が疲弊してしまった感があったようにとれなくもない。
この先少子化が続くことが見込まれるため、若者一人ひとりの能力を引き出していくことが社会には不可欠である。若者を大切に育て、社会からこぼれ落ちないようにする努力が必要だ。しかし若者を見守る先輩たちにもストレスは多く、見守る人たちにも助けが必要かもしれない。
※個人情報保護のため、本記事は何人かの事例を組み合わせて内容を改変したものです。特定の個人についての記述ではありません。また、写真と本文は関係ありません。
○記事監修: 波多野良二(はたの りょうじ)
1965年、京都市生まれ。千葉大学医学部・同大学院卒業、医学博士。精神保健指定医、日本精神神経学会専門医、日本内科学会総合内科専門医。東京の城東地区に基盤を置く桐和会グループで、日夜多くの患者さんの診療にあたっている。