事例で学ぶiPhone/iPad活用術 (189) ロッテ商事がiPadを使って営業・店舗巡回営業スタッフのワークスタイル変革
さらに自社で構築した仮想デスクトップ環境にiPadから接続できる環境を用意した。得意先との各種書類の確認を外出先で依頼された場合でも、タブレット端末から仮想デスクトップへ接続して確認も可能になった。
「資料確認や返信、簡単な修正であればいざというときに帰社せずとも対応できるのはとても助かります」(大山氏)
こうした外勤社員のワークスタイル改革が着実に効果を上げているのを受け、同社では社内でのiPad活用も進めている。現在着手しているのは、会議でのペーパーレス化だ。紙や印刷にかかるコスト削減に加えて、大量の会議資料を準備する事務方の負荷軽減にもつながっている。
幹部社員から外勤の営業担当者、そして最前線のプロパーまで配付されたiPadは各レイヤーに応じた業務改革に成果を上げつつあるが、酒井氏によれば、プロパー向けのシステム開発はまだ始まったばかりだという。具体的な施策については明らかにできないとしつつ、これまでプロパー任せにしていた業務に対し、iPadで収集するデータに基づいた業務改善を行おうとしているのは間違いない。こうしたワークスタイル変革がどのような成果を生むのか業界全体が注目している。