セックスの後でも避妊できる!? 「アフターピル」について (前編)
"用量が多いホルモン剤"というと不安になるかもしれませんが、アフターピルを使用しても不妊などの後遺症が出ることはありません。副作用はあるものの、中絶手術に比べれば、はるかに負担は軽いと言えるでしょう。ただし体の状態や既往歴(過去の病歴や健康の記録)によってはアフターピルが使えない人もいるので、医師の診察を受け、十分に説明を聞いてから服用することが大切です。
○「72時間以内に服用」が絶対ルール
アフターピルには、72時間以内(3日以内)に服用すれば、前述の通り排卵を抑制したり、受精あるいは受精卵の着床を妨げたりする作用があるとされています。すなわち受精卵が着床し、すでに妊娠が成立してしまった場合には効果がありません。ちなみに、現在日本で使われているアフターピルには、従来使われている2回服用タイプと、最近発売された1回服用タイプがあります。
頼もしく思えるアフターピルですが、薬である以上は当然、副作用のリスクもあると考えられます。後編では、アフターピルの副作用や服用する場合の注意点についてお話ししていきます。
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○善方裕美医師
日本産婦人科学会専門医、日本女性医学会専門医
1993年高知医科大学を卒業。