今後のサイバーセキュリティは"検知のギャップを埋めること"が重要 - 米Tripwire エリザベス・アイルランド氏
それどころか、Beldenが研究開発への積極的な投資を行うことにより、買収以前の計画を前倒しで進められるようになりました。これは弊社にとっても非常に嬉しい出来事です」と、Tripwireにとっても今回の買収が大きなメリットであることを強調した。
○迅速かつ多面的な検知・防衛が求められる
サイバーセキュリティ市場は、ここ1年半ほどで大きく変わってきたという。従来、大半の企業では多くの時間と費用をかけて"予防"に注力してきた。しかし現在は、攻撃を受けているか否かをいち早く見極め、もし攻撃を受けていた場合は迅速に影響範囲を割り出すなど、"検知のギャップを埋める"ことが求められている。
「攻撃を受けていたことが発覚するまで、平均200日以上かかっているという調査結果もあります。これは前年と比べると短縮されていますが、これだけの期間があれば、悪意ある第三者は企業の重要な情報を発見して盗み出し、そこからさらなる犯罪を犯すことが十分に可能です。そこで、価値ある情報が企業から流出していないかをいち早く見極める手段が必要になってきます」と、アイルランド氏は注意を呼びかける。
また、企業の重要な情報へアクセスする手口が巧妙化してきているのも近年の特徴といえる。