なお、足元では、原油価格の下落を受けて燃料などの輸入金額が低下したことに加え、米国の景気回復を受けた需要増加や円安によって強まった価格競争力を背景に自動車などでは輸出の回復がみられることから、引き続き貿易赤字ではあるものの、前年同月比では貿易赤字の縮小がみられます。一方、サービス収支のなかの旅行に関する収支では、訪日外国人客の増加を受けて赤字縮小がみられ、2014年以降黒字となる月が散見され、関連産業などへの波及効果など、経済の活性化が期待されます。
このように、経常収支の内訳をみると、日本経済の特徴や変化をみることができます。
ステップアップ
経常収支は、国の資金の蓄えを表しており、一概に経常黒字が良い、経常赤字が悪いと言えません。各国の経済発展度や経済構造によって、経常収支の傾向は変わってきます。
(2015年3月18日 日興アセットマネジメント作成)
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※1 当資料は、日興アセットマネジメントが経済一般・関連用語についてお伝えすることなどを目的として作成した資料であり、特定ファンドの勧誘資料ではありません。