シリコンバレー101 (607) Apple Watchも話題だったけど、米ミレニアルズの関心の的はApple TV+HBO
米国で登場し始めているネットTVサービスは、これまでケーブルTVや衛星TVなど有料TVサービスを契約するしかなかった番組コンテンツを、ネットを通じても視聴できるようにするサービスである。米国では地上波放送を受信しにくい地域が広く、そのため1970年代後半からケーブルTVを契約する家庭が増加し始め、TVサービスを受信する方法の主流になった。広告以外にユーザーがケーブルTVに支払うサービス料金という収入源があるケーブルTVサービスにおいてケーブルTVチャンネルが成長し、ニュース専門チャンネルのCNN、音楽専門のMTV、スポーツのESPNなど、ユニークなケーブルTVチャンネルが生まれ、そして視聴者を獲得した。
問題は多チャンネル化によって、視聴者のニーズにほとんど応えていないようなチャンネルも続々と生まれたことだ。それでも、ケーブルTV企業は「ケーブルTVチャンネルは幅広いニーズに応えられる」とひたすら多チャンネル化を進めた。1995年には月額40ドル程度だったケーブルTVの平均料金が今では月額約130ドルである。そんな不要なチャンネルの受信をケーブルTV企業に押しつけられてきたことに不満を抱き始めた人たちが、いわゆる"コードカッター (ケーブルサービスを解約)