シリコンバレー101 (607) Apple Watchも話題だったけど、米ミレニアルズの関心の的はApple TV+HBO
在京キー5局の配信サービスは見逃した人や録り逃した人にコンテンツを提供する無料の広告付き配信であり、日本の視聴者が必要としている日本にフィットしたソリューションだと思う。だから、米国でサブスクリプション型のネットTVサービスが成長したら「日本でも……」という期待が高まるかと思うが、有料TVサービスのコンテンツが魅力に欠ける限り、有料TVサービスに対する日米の需要の違いが、そのままネットTVサービスに対する反応になって現れると思う。
ただ、ネットTVサービスへのシフトを機に、日米の違いから学ぶことも多いと思う。多チャンネル化を経験しなかった日本では、CNNやMTVのような地上波キー局に匹敵するような影響力を持った小さな専門局が現れなかった。世界的にはケーブルTVチャンネルの専門局や、キー局では実現できないユニークなプログラムを提供する小さな放送局によって、テレビというメディアが再発明されている。日本でニュース専門チャンネルが人々の生活に根付いていないのは少々残念なことであり、ネット配信へのシフトを機にテレビという影響力を持ったスクリーンを利用する媒体の幅が広がってほしいとも思う。
米国の「コードカッター」