OPPO「HA-2」はハイレゾ対応ポータブルアンプの本命か
この緻密さは、DACチップ「Sabre32 Reference ES9018K2M」の貢献もあるだろうが、アナログアンプが持つ立ち上がり・立ち下りの鋭さが影響していそうだ。
低域のボディ感といえば、バスブースト機能について触れねばなるまい。側面にある「Bass+」スイッチを切り替えると有効になり、低域の量感を増してくれる機能だが、その音が "自然" なのだ。低域を持ち上げる機能であるだけに、当然ながらフラットさはなくなるが、それでいて中高域の質感は大きく変わらない。この点、ディスクリート回路で処理されていることが功を奏しているのだろう。
ところで、HA-2のヘッドホン出力は、左右チャンネルのグラウンド(GND)がアンプ回路からジャック部まで完全に分離されている。OPPO PM-3など4極プラグのヘッドホンを利用すれば、この設計を生かすことができるのだ。今回の試聴では、あえて一般的な3極プラグのヘッドホンを選択しているが、チャンネルセパレーションが徹底された4極プラグヘッドホンのほうがより定位感や広い音場感を得られるはず。
機会があれば、じっくり聴き直してみたい。