フォントは"ハートで作る"もの - モリサワ「タイプデザインコンペティション 2014」
アドビ システムズとグーグルにより共同開発されたPan CJK フォント「Source Han Sans」は、「4つの言語(日本語、中国語簡体字、中国語繁体字、ハングル)をカバー」、「4つの言語で一貫性のあるデザイン」、「オープンソース」といった特徴を持ち、日本では「源ノ角ゴシック」として知られる書体。各氏はこの書体が作られた経緯と目的(山本)、デザイン(西塚)、フォント制作のプロセス(服部)をスライドや動画を交えながら解説した。
言語の違いによって生じるささいな画線処理の違いも「言語の地域性を表現するための重要な要素」(服部)ととらえ、中国と韓国のフォントベンダーの協力も得ながら制作を進め、7つのウエイトで合計45万8,745もの文字を作り上げたという。
ふたつめのセッションは、豊島晶氏による「私と書体、私の書体」。セッションは、コレクションや趣味といった自身の紹介から始まり、次第にタイポグラフィへの興味、タイプデザインへの取り組み、これまで豊島氏が手がけてきた書体の紹介へ。続いて、「タイプデザインコンペティション 2012」で受賞を果たし、2014年に製品化された「すずむし」の制作プロセスに話が移り、自身のノートを映しながら「(書体製作にあたって)