新しいMacBookから見える「振動」新時代 - 西田宗千佳の家電ニュース「四景八景」
ができるようになったことが大きい。押し下げ感のない板のはずなのに、さらに「深い押し下げ感のあるクリック」とは、どうにも矛盾しているように思える。しかし、そもそもこのタッチパッドにおけるクリックは「感覚の詐称」であり、通常のクリックに加え「深く押した感覚もマネしている」と思えば、納得できるだろうか。深いクリックは、タッチパッドに新しい操作の可能性を与える。現在は、従来「三本指でのタップ」で行っていた単語からの辞書引きのほか、動画再生用のQuickTime Playerで再生速度調整に使われている程度だが、今後APIが開発者に広く公開され、アプリの中で自由に使えるようになるという。
マジックのような驚きという意味で、MacBookのタッチパッドはおもしろい。だが、アップルは別に「一発芸」としてこの機能を搭載したわけではあるまい。深いクリックに似た「プレス」という要素はApple Watchにも採用されている。
こちらも、ディスプレイ面はへこむわけではないのだが、押し込んだような感触がわかる。
ポイントは、アップルが「平らな面を押す、という操作に感触を与えたい」と考えているらしい、ということだ。