くらし情報『COOL Chips XVIII - 自動運転の現状と将来 (2) 1900GigaOps/sの性能を実現する東芝の第4世代画像認識プロセッサ』

COOL Chips XVIII - 自動運転の現状と将来 (2) 1900GigaOps/sの性能を実現する東芝の第4世代画像認識プロセッサ

ヨーロッパの規制では、2018年から夜間でも歩行者や自転車を検知して非常ブレーキをかけることが求められるようになる。このため、第4世代のチップでは、CoHOGに色を加えたColor CoHOGという方式を開発した。

次の図のグラフは、横軸が不一致のものを一致と誤認する率で、縦軸は一致すべきものを不一致とする率であり、左下に近い方が性能が高い。昼間の明るいときと比べると、夜間の暗い時には、誤認の率が高まるのはやむを得ないが、第4世代に搭載された4色を使うColor CoHOGの性能は、色を使わない昼間のCoHOGとほぼ同等の性能を示している。

なお、ヒストグラムのマッチングを使う処理はCoHOG以外にもあり、これらの処理にも使えるように汎用化したアクセラレータを作っており、これをHOXアクセラレータと称している。

このチップの処理速度であるが、次の図に示すように、歩行者、自転車、車、オートバイと4種の辞書とのマッチングを行う場合は3.4GHzクロックの「Core i7-2600k(1スレッド)」では2.4秒かかる。これをNVIDIAの「GTX550Ti GPU」で行うと300msとなるが、汎用アクセラレータであるHOXを使うと8msで実行でき、GPUと比べても38倍高速である。

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