夏には記念イベントも開催 - 半導体の進化を50年支えてきた「ムーアの法則」
3D化(FinFET)により、さらに急峻になってきており、企業としては頭の痛い問題となっているが、トランジスタの微細化を進めることで結果として、コストの削減を実現している」(阿部氏)とのことで、次世代の10nmプロセスの開発はもとより、7nm、そしてその先の5nmの研究も進めているとするが、実現への道のりは平たんではない。最たる課題は次世代の露光装置として長年量産ラインへの導入が待たれているEUVがまだ実用化の域に達していないことだ。現在は波長193nmのArF露光装置を液浸化することで波長を134nmへと短くしたり、露光回数を増やす(マルチパターニング)をしたり、という工夫を施すことで14nmの製品を実現し、10nmプロセスも実現しようとしている。インテルとしても、「7nmの研究では、EUVがあれば使うが、なくても実現できるように進めている」としており、まずは量産に使える既存技術をどうにか活用していく、といったスタンスをとっている。とはいえ、「技術的にできても、コストを上げてはいけないということがチャレンジ。なかなかタフな問題」という認識も示している。半導体プロセスの微細化が、コンピュータの性能向上に果たしてきた役割は大きく、その旗振り役となってきたムーアの法則についてインテルは「常に根本的な指針であると同時に、常に推進力である」