障害時にもサービスに影響しない高可用性分散システムPAXOS Solutions -- Japan IT Week 春 2015
同社がクラウド技術に注目し始めたのは、5年ほど前、クラウドが世に広まりはじめたころだ。自社の基本ソフトウェア開発のノウハウ・知見を生かしたソリューションを提供できないかと研究開発を開始した。
トライテックでは、クラウドの普及によって“情報爆発”が起こる可能性があるという点に注目した。今後のビジネスは、静止画や動画、音声などの大量の非構造化データが主流となっていく。膨大なデータを扱うためには、巨大なシステムが必要となる。そこでポイントとなるのが“障害対応”である。
「いずれ、大量のデータドライブを搭載したペタバイト級のストレージも一般的になっていくでしょう。多数のハードウェアを運用していれば、機器1つ1つの信頼性が高いとしても、いずれかに故障は発生します。
問題は、一部に障害が発生したときでも、サービス自体に影響を与えずに運用を継続できるかどうかという点です。これを実現できているのは、GoogleやMicrosoft、Amazonなどの巨大なクラウドサービスベンダーのみです」(渡邊氏)
こうしたテックジャイアントたちは、従来の障害対応技術では対応しきれないほどの、数万・数十万台という規模のシステムを止めることなく運用し続けている。