2015年6月3日 13:20
プロのレタッチャーが教える、広告ビジュアルの表現力を高めるPhotoshopの技
続いて紹介されたのは、効率的なマスク制作のテクニックだ。ここでは、主人公の髪の毛を正確かつ効率的に選択する手段のひとつとして「明度差」を生かす方法が紹介された。「チャンネル」パネルの「RGB」をcontrolキー+クリック(Macの場合はcommandキー+クリック)するとRGB情報が選択範囲に変換されるので、下部の「選択範囲をチャンネルとして保存」アイコンをクリックしてアルファチャンネルとして保存する(つまり、画像の明度情報をアルファチャンネルに落とし込む)。次に「色調補正」メニューにある「トーンカーブ」を使ってコントラストを上げて背景と被写体の差を明確にしたら、そのアルファチャンネルをcontrolキー+クリック(Macはcommandキー+クリック)して選択範囲として読み込み、ペイントツール(ブラシツール)で細部(ここでは髪の毛の部分)を描いていく。さらに「選択範囲」メニューの「マスクを調整」を開き、輪郭部分をなぞることによって、Photoshopが色の差などを解析して自動的に細かなマスクを作成してくれる様子を見せてくれた。こうした技を組み合わせて、仕上がりの美しいマスクを作成しているということだ。