年金機構を狙ったサイバー攻撃はBlueTermite? - カスペルスキーが会見、「うちは大丈夫という過信やめて」
指令サーバー、感染後の挙動、マルウェアという一連の攻撃が行われ、指令サーバーの機能、ファイル名、構成などが同種であるものが多数発見されている。日本年金機構への攻撃についても、この特徴が合致することから、BlueTermiteによる攻撃と推定された。
「我々のような対策者側には指令サーバーへの通信を見せない仕組みとなっているため、すぐには気がつきにくい」(石丸氏)
標的型攻撃であることから、攻撃対象を確認し、その組織が持っている重要な情報を取得している。2015年5月時点で国内数千ドメインが攻撃者の手中にある模様で、報道機関の例を取ると、メールアドレスやパスワード、IDが、エネルギー関連企業の場合には、保有する施設情報、製造業の場合にはIT資産リストなど、取得している情報に違いがある。
「最も被害が大きいと見られる情報通信業では、WindowsSystemファイルへのアクセスが確認された。クラウドサーバー本体へのアクセスがあった模様で、管理者権限まで乗っ取られていた場合には、他社への攻撃、情報収集などが行われている可能性がある」(石丸氏)
こうした事態に対し川合社長は、「テクノロジー、教育、環境、情報の取り扱いという4つの柱に則って対策を作るべき」