2015年6月5日 17:32
誠実な資産運用の背景は? - ピクテ投信投資顧問の信念
それから15年、萩野氏はジュネーブ本社で商品開発業務の経験も経て、ピクテの哲学を吸収してきた。
○ピクテの歴史
「ピクテは、1805年にジュネーブを本拠地とするピクテ家が創業しました。ピクテ家は、プロテスタントの一派カルヴァン派で、『質素』と『倹約』を旨とする誠実で勤勉な家柄です。ナポレオン戦争の勃発時、ヨーロッパの貴族たちが自分たちの財産を守るために頼ったのが、ピクテ家を始めとするスイスのプロテスタントが運営する『プライベートバンク』だったと聞いています」。
ピクテ家の一員、チャールズ・ピクテ・ド・ロシュモンは、1815年、ナポレオン戦争終結後の秩序再建を話し合うウィーン会議にスイス代表として出席し、スイスが永世中立国になることを各国代表に認めさせたという。
「ピクテ銀行では、経営者をパートナー(共同経営責任者)と呼んでいます。年齢層は幅広く、現在(※)は30代から60代までの7名です。パートナー会議は毎朝おこなわれ、異なる世代のパートナーが議論することで、知識や経験が世代を超えて受け継がれてきているのだと思います」。
(※)2015年6月現在
ピクテの210年という長い歴史の中でもパートナーは40名だけであるという。