くらし情報『慶応大、フォトリソプロセスを用いた高性能ナノ光共振器を開発』

2015年6月22日 18:45

慶応大、フォトリソプロセスを用いた高性能ナノ光共振器を開発

慶応大、フォトリソプロセスを用いた高性能ナノ光共振器を開発
慶應義塾大学(慶応大)は、CMOS互換プロセスを用いて世界最高クラスの性能を実現したナノ光共振器を作製することに成功したと発表した。

同成果は、同大大学院理工学研究科の大岡勇太氏(修士課程1年)と同理工学部電子工学科の田邉孝純 准教授らによるもの。詳細は、英国Nature Publishing Groupが出版する「Scientific Reports」に掲載された。

電子機器や半導体デバイスの金属配線には抵抗が存在し、電流が流れることで熱が発生するという問題があった。この解決に向けた技術としてシリコンデバイスの金属配線を光配線に置き換えるシリコンフォトニクスの研究が各所で進められてきた。

この実現には、光をナノ空間に閉じ込めることができるフォトニック結晶技術が有力とされてきたが、従来、フォトニック結晶を作製するためにはスループットの遅い電子線で描画する必要があるため、時間とコストが必要となっていた。そこで、同研究では、CMOS素子を作製する際に用いるフォトリソグラフィ技術を用いたフォトニック結晶の作製が試みられた。

従来、フォトリソグラフィでは、電子線描画に比べ精度が低いため、光をナノ空間に閉じ込めるための構造設計を誤差に強いものにする必要があった。

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