加藤シゲアキ「自分が小説を書く意味はあるのか…」自問自答を続けた10年間
また、良くも悪くも、物語の力は長くは持続しないのかもしれない。だからこそ新しいものを作り、求めるのではないかなと思いました」と語った。
続けて、「というのも、10年前に自分が小説を書いたときに、自分の中にあったのは、書きたいという情熱や欲望に近いようなエネルギーでしたが、一方で、なんで自分は小説を書くんだろうと。自分が書かなくてもたくさんの本があって、自分が書く意味はあるんだろうかと。これほど優れた作品があるのに自分の作品を並べる意味があるのかずっと自問自答しつつも、それでも書きたいと思って今日まで執筆を続けてきました」と打ち明け、「本作が受賞したということは、『加藤シゲアキ、作家やっていいんだよ』と慰めていただいた感覚もあります。ここからも頑張って書き続けていきたいと思いますし、吉川英治文学新人賞は僕にとって心強い味方になりました」と晴れやかな表情を見せた。
千葉雄大、サンドウィッチマンに賛同「パンをつぶせば0キロカロリー」 6年前から連載『喋って食って零キロカロリー』