2015年6月25日 08:00
対談! 日本のものづくり - プロトラブズが国内有識者と探る (25) LIXIL浴室事業部 浴室開発部 部長 浜田広一氏(後編)
LIXILの浴室事業部 浴室開発部 部長 浜田広一氏と、プロトラブズ合同会社 社長&米Proto Labs, Inc.役員 トーマス・パン氏による対談。後編となる今回は、スパ体験を可能にするシステムバス「SPAGE」が世に出るまでの"こだわり"について話が弾んだ。
○ユニットバスの歴史
パン氏:私はお風呂の歴史に詳しいわけではないですが、70年代のユニットバスにはマイナスのイメージがあったように思います。そこからどのような変遷を経て、SPAGEのようなハイグレードのものが生まれるに至ったのでしょうか。
浜田氏:ユニットバスが作られるようになったのは、前回の東京オリンピックが開催された1964年からです。ちょうど高度経済成長の時代で、タイルを一枚ずつ貼っていく在来工法では時間がかかってしまい、住宅の供給に追いつかなかったので、ユニット化が考案されたんです。この時点では省施工がテーマでしたので、お風呂としてのクオリティは置き去りでした。
パン氏:確かに、浴槽が小さくて膝を抱えて体育座りしないと入れなかった記憶があります。
浜田氏:そんな状況が変わったのは、ちょうどバブルが弾けたあと、1990年代の半ばぐらいからです。