くらし情報『アポロ計画で回収した月の岩石試料からシリカの高圧相を発見 - 広島大など』

2015年7月1日 15:34

アポロ計画で回収した月の岩石試料からシリカの高圧相を発見 - 広島大など

アポロ計画で回収した月の岩石試料からシリカの高圧相を発見 - 広島大など
広島大学、東北大学、千葉工業大学は7月1日、アポロ15号計画で回収された月表層の岩石試料からシリカ(SiO2)の高圧相であるスティショバイトを発見したと発表した。

同成果は、広島大学大学院理学研究科の宮原正明 准教授、東北大学大学院理学研究科の大谷栄治 教授、千葉工業大学の荒井朋子 上席研究員らを中心とした研究グループによるもので、米国鉱物学会が発行する「米国鉱物学雑誌」に掲載された。

月のクレーターや、月の表層を覆う岩石層は激しい天体衝突の名残と考えられている。巨大な物体が光速で衝突すると、地表では衝撃波によって瞬間的な高圧力状態が発生する。月の表層を構成する鉱物の1種であるSiO2に高い圧力を加えると、より高密度な物質(高圧相)であるスティショバイトというに変化することが知られている。

これまでの研究で、天体が月に衝突した際に地球へ落下したとされる月の岩石にはスティショバイトが含まれていることが確認されているが、アポロ計画で回収された月の表層試料からはスティショバイトがみつかっていなかった。

今回用いられた試料「Apollo 15299」は、月の「雨の海」と呼ばれるエリアに位置するハドレー谷の近くで回収されたもの。

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