くらし情報『磁性絶縁体にパルス光を照射すると磁区の局所的操作が可能に - 理研』

2015年7月7日 11:53

磁性絶縁体にパルス光を照射すると磁区の局所的操作が可能に - 理研

磁性絶縁体にパルス光を照射すると磁区の局所的操作が可能に - 理研
理化学研究所(理研)は7月7日、磁性絶縁体にパルス光を照射すると磁気弾性波が発生し、局所的に磁区を操作できることを発見したと発表した。

同成果は理研創発物性科学研究センター強相関物性研究グループの十倉好紀 グループディレクター、小川直毅 上級研究員らの研究グループによるもので、7月6日付けの「米国アカデミー紀要」に掲載された。

従来の磁気メモリデバイスは、電流をコイルに流すことで磁界を発生させ、近接する磁性体の磁化の向きを反転させることでデータ書き換えを行っているが、磁気メモリデバイスは微細化、高密度化に伴い消費エネルギーが増大するという課題がある。そのため、より低エネルギーで磁化の反転が可能な金属磁性体への電子スピン注入を利用することで、金属磁性体の「磁区」と呼ばれる磁化の向きがそろった領域とそれに隣接する領域の間の境界領域である「磁壁」を駆動し、磁化を反転させてデータを書き換える技術の研究が進められている。しかし、電子スピン注入を利用する方法は磁性絶縁体には不向きで、動作速度にも限界があると考えられているため、金属磁性体と磁性絶縁体の両方に適用できるスピン波を使った磁化の反転、磁壁の駆動が期待されている。

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