くらし情報『ISC 2015に見る今後のスーパーコンピューティングの方向性 (6) IntelのAlan Gala氏が語った将来のシステムの方向性(後編)』

2015年8月5日 09:00

ISC 2015に見る今後のスーパーコンピューティングの方向性 (6) IntelのAlan Gala氏が語った将来のシステムの方向性(後編)

ISC 2015に見る今後のスーパーコンピューティングの方向性 (6) IntelのAlan Gala氏が語った将来のシステムの方向性(後編)
○エネルギー効率を高めるアーキテクチャ上の工夫

前回最後に示した再構成されたシステムは、CPUを肥大化させず、かつ、消費電力の小さなオンパッケージのメモリだけを使っており、大幅に消費電力が低くなっているが、まだまだ、改善が必要である。

演算に必要なエネルギーに比べてデータ伝送のエネルギーの方が大きいという時代になっているので、データ伝送のエネルギーの低減について考える。データ伝送路の寄生容量がCでそれを電源電圧Vで充放電すれば、CV2のエネルギーを消費するので、回路的にCやVを減らさないとデータ伝送に必要なエネルギーは減らせないと思うかも知れないが、そんなことはない。

図3.8のように4ビットの入力データを8本の信号線を使うように符号化して送り、それを受け側で4ビットに戻すというやり方をすると伝送に必要なエネルギーを減らすことができる。例えば、2ビットのデータ値の0~3に応じて4本の信号線の中の1本を選択して信号を送れば、1本の信号線を駆動するエネルギーで2ビットのデータを送れる。ただし、信号線の本数は多く(この例では2倍)必要になる。

1ビットの信号を送るのに必要な線は2本であるが、これを1.5倍の3本、2倍の4本のように本数を増やしていった時に必要な伝送エネルギーを示したものが図3.9である。

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